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関わりの中にある可能性を探る。「soar conference 2020〜関わり」を開催しました!

2020年10月17日(土)、10月18日(日曜日)に「soar conference 2020」を開催しました!今年のテーマは「関わり」。

soarでは、ウェブメディアやイベントを通して、「誰もが自分の可能性を活かしていきる未来をつくる」ことをビジョンに、さまざまな困難のある人たちの回復の物語を届けてきました。

たくさんの人たちのお話を聴くなかで共通していたのは、困難からの回復や、自分の中に眠る可能性に気づき広げていくプロセスにおいて、他者との”関わり”が非常に大きな意味を持っていた、ということです。

今回のイベントでは、様々な領域で活動しているゲストと共に「関わり」について考えました。

東京・広島・徳島と、様々な場所からゲストとオンラインでつなぎ、大変貴重な機会となった今回のイベント。早速2日間の様子を紹介したいと思います!


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10月17日(土曜日)、1日目の最初のセッション「<居場所>と関わり」に登壇したのは奥田知志さん(NPO法人抱樸理事長)。モデレーターはsoar理事の鈴木悠平が務めました。

32年ほど前から北九州市を拠点に、路上生活者支援を続けてきた奥田さん。現在団体規模は100名を越える職員が在籍し、新たな仕事や生活に伴奏する活動を行っています。

奥田さんが実際に関わった人たちのエピソードや、社会においての関わりについてお話をしていただきました。

人と人をつなぐのは弱さです。それは人間が本質的に持っている普遍的なもの。どんな人でも不完全な存在なのです。弱さを共有していくことが共感を生み出していくのではないかと思っています(奥田さん)

「弱さを大切にできない社会こそ脆弱なのではないか」奥田さんからの問いかけに、思わずハッとした方は多かったのではないでしょうか。

私たちは一人では生きていけない。だからこそ、自分のあり方を開示して、他者と様々な関わり方を模索していきたい。そんな思いが溢れた時間でした。


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セッション2は「<記憶>と関わり」。伊藤亜紗さん(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)、東畑開人さん(臨床心理士、十文字学園女子大学准教授)に登壇頂きました。

どもる体』『記憶する体』等の著者であり、様々な特性のある「体」を持った人たちの、記憶と生き方の不思議に迫る伊藤亜紗さん。

野の医者は笑う』『居るのはつらいよ』の著者であり、ケアとセラピーのあいだを行き来しながら、人の「心」のありようを探求する東畑開人さん。


今回は伊藤さんの新著「手の倫理」を糸口に、体と心の「さわる」「ふれる」こと、体と心を結ぶ記憶との関わりについて、お話いただきました。

心にふれるとは、何かの変化を含意しているのではないでしょうか。相手に投影したものが投影ではなくリアルなレベルの関係性に落ちたと思えることですかね。それは思い込みだったとしても。(伊藤さん)
カウンセリングで自由連想法を使うことがある。とにかく頭の中に浮かんでくるものをそのまま喋ってもらう。その中で、過去が現在に立ち現れることで、語る関係そのものが傷つきの再現になる場合がある。気づいたら、痛ましさの最中に投げ込まれていることがある。これを「転移」という。リスクも伴うため批判されることもあるが、一方でクライアントによってはここと向き合う必要もある。(東畑さん)

記憶をたどることで、他者と関わる時に繰り返す台本の存在に気づいたり、その上で対話を重ねていくこともできる。記憶は、体と心をつなげる役割も担っているのかもしれないと考えた時間となりました。


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10月18日(日曜日)、2日目の「<組織>と関わり」セッションでゲストにお迎えしたのは、デザイン・ビジネス・テクノロジーをかけあわせた場のデザインを行う「株式会社ツクルバ」代表取締役の中村真広さん。

ワークショップデザインの方法論を駆使しながら、集団の創造性を引き出し、課題解決のプロジェクトをファシリテートする「株式会社ミミクリデザイン」代表取締役の安斎勇樹さん。

モデレーターはsoar副代表のモリジュンヤです。

ゲストのお二人と、組織の中において関わりがなぜ重要なのかに始まり、関わりと密接に関係する「感情」や「心」の向き合いについて話していきました。

組織にはチームサイクルとセルフサイクル両方必要。『ここでは意見や感情を言ってもいい』と思える心理的安全性があるのがチームサイクル。自分と向き合って『行動を制限してしまっている恐れやエッジがある』と自覚するのがセルフサイクル。両方回っていくのがいい組織ではないか(中村さん)
Slack上でも『今いる』という感覚ってある。『今日あの人Slackにいないな』って時共にいる感じが感じられないとか、共有している感覚が揺らいだりする。この辺は4月と今の感覚も違うので、一体感、関わり、関係性をこれからどうつくっていけるのかというのは変わってきそう(安斎さん)

中村さん、安斎さんが組織づくりをする中で感じていることと関わりについてお話していただきました。

事業やチームを拡大しながら、その中で働く個々人のあり方も大切にされるお二人の実践を伺いながら、質問やコメントも多く寄せられました。

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最後のセッション、「<きく>と関わり」の登壇ゲストは西村佳哲さん(プランニング・ディレクター、リビングワールド代表)、モデレーターはsoar理事の鈴木悠平です。

人は『うたっている』ってことをまず共有したい。ただ喋っているわけではないというか。今僕が喋っているときには言葉がありますよね。意味としての言葉がある。
『うたがある』っていうのは僕の感覚が入っている。みんな喋っているときって絶対動いているし、フリがついている。

『人の話をきく』とは『相手がより自分を表現できる時間を、一緒につくる』ことだと思う。人の話を聞けるようになりたいとか、聞けてないんじゃないかとか思ったりするけど、観察ポイントはそこじゃない。目の前にいる相手が自分を表現できたという感覚があるかどうかなんだよね(西村さん)

西村さんは、「きく」ことと「はなす」ことをより味わえるようになるため、インタビューのワークショップを10年間続けています。これまでの活動や著書「自分の仕事をつくる」「かかわり方の学び方」「自分をいかして生きる」等紹介を通して、西村さんが「きく」をどう考えているか、捉えているかをお話いただき、モデレーターの鈴木との対話が広がりました。

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4つのセッションに参加されたみなさんからは、「思考の幅が広がり、とても有意義な時間になりました」「いろんな方向で刺激を受け、スピーカーの方との新たね出会いの場となりました」などの嬉しい感想をいただきました。ご視聴頂きありがとうございました!

当日の様子は、twitterでも発信しています。#soar_event でぜひ検索してみてください。

みなさんのツイートを一部ご紹介します!


今回のカンファレンスは、後日イベントレポートも公開する予定です。ぜひ楽しみにお待ちください。


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今後もsoarは定期的にイベントを開催していきます。次回開催するイベントはこちら!

11月26日(木曜日)インクルーシブな社会をつくるため、“文化の多様性”を育むビジネスとは?〜ALL YOURS木村昌史、ヘラルボニー松田崇弥、RELEASE; 桜井肖典、モリジュンヤ


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