ゆうかちゃん

難病の私を救ってくれたのは、インターネットだった/山根優花(インターン)#soar応援

こちらの記事には、ウェブメディアsoar2周年に向けて、soarメンバーやサポーター(寄付会員)がsoarへの思いを綴ったコラムを掲載してます。

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こんにちは!soarインターンの山根優花です。

今回のコラムでは、自分の経験とsoarに対する想い、私の今とこれからについてお話ししたいと思います。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

私は現在、大学2年生で都内の大学で社会福祉を学んでおり、社会福祉という観点から人にアプローチをすることに興味があります。

好きなことは、答えのないことから、他愛もないことまで、色々なものを頭の中でふわふわと考えることです。

まずは、soarに入ったきっかけをお話ししようと思います。

1つめの診断

どうして私なんだろう。

様々なシチュエーションでこのようなことを感じたことがあるという人は意外と多いかもしれません。

私には、こんなことがありました。

大学受験期真っ只中の、高校3年生の10月。体育祭が終わり、やっと本腰をいれて受験勉強をしていた頃。少し違和感を覚え病院に行ったら検査が必要だと言われました。そして、検査のできる病院へ。内視鏡検査の結果、『潰瘍性大腸炎』という大腸の粘膜に潰瘍やびらんができ、下痢や腹痛、下血を伴う病気と診断されました。

ともあれ、診断がおりた当時の私には、極端な自覚症状はありません。よくテレビで見る告知シーンのような重苦しい雰囲気でもなく、意外とさらっと当時の主治医から告げられた一生完治はしないという意味の『難病』という言葉。

その時、私は何も考えられませんでした。ただ覚えていることといえば、お母さんが「大丈夫、大丈夫」と私の頭をずっと撫でていたことだけ。お母さんは泣きそうな顔をしていました。その瞬間に私が強く感じたこと。それは、「私がここで泣いてはいけない」ということ。涙が溢れないようにひたすらじっとしていました覚えがあります。

正直に言うと、その後私は毎日をどのように過ごしていたのかを、ぼんやりとしか覚えていません。体調が著しく悪かった訳ではないですが、学校には行っていなかったような気がします。もしくは、行けなかったのか。ずっとベッドで横になっていました。不安だけれど、何に悲しんだり泣いたりしたらいいのかよく分からない。学校とか大学受験とかそれどころじゃない。

毎日ベッドの中で、病気のことを検索していました。病気の概要、治療法から当事者のブログまでさまざまなことを調べていました。私の周りだけでは情報が足りなくて、もちろん情報を教えてくれる人もいません。何もわからないことがとても怖かった。自分がこれからどうなるのか、良いも悪いも関係なしに情報を求めていました。

そんな時、当時の私に近い年齢で同じ病気を発症した女の子のブログを見つけました。そのブログには、彼女自身の言葉で、辛いことやもどかしい想いが具体的に綴られています。

自分がこんなことになるなんて、思っていなかった。どうして私なんだろう。

そんな彼女の想いをみた時、涙があふれて止まりませんでした。私の胸につっかかっていた苦しさや悲しみは、このことなんだ、と。

彼女のブログには、恋人とのデートの様子や友だち、家族との思い出を綴った記事も。人は生きていて、辛いこともあれば、きっと楽しいこともある。今すぐには難しいかもしれないけれど、私もこんな風に生きられるのかな…?と少しの希望を抱きました。

2つめの診断

何とか受験が終了し、何とか高校を卒業できることが決まった矢先。体調もそれほど大きな変化はありませんでした。定期的な通院で主治医と顔を合わせると、主治医の顔がいつもと違います。

主治医は驚いた様子で、血液検査で血小板が極端に基準値を下回ったことを告げました。「このままだと危ないから今すぐ入院しよう。」と主治医は言います。でも、私には自覚症状がなく、何のことだか全くわかりません。

「え~、また難病かな?困っちゃうな~」

強がりからか、病室でお母さんとそんな会話をしていました。

入院してからは、病気を特定するために検査をすることに。その結果を待っていた時、私は今までに感じたことのないほどの恐怖を覚えました。どうしても、知らないという恐怖から可能性のある色々な血液疾患の名前を調べてしまう。ただ、調べても良いことはほとんど出てこなくて。ドラマや映画などでは病気を死と結び付けて考えがちなイメージなどもあり…。ブログなどをみても途中で更新が途切れているものがほとんどでした。

「高校の卒業式にも、大学の入学式にも、授業にも出られない。私はどうなっちゃうんだろう。そもそも、来年の春まで生きられるのかな…?」

こんなことを両親に言ったら、もっと心配を、負担をかけてしまう。怖くて誰にも相談できませんでした。今までの人生で、自分の死について向き合ったことは、この時が初めてです。

検査の末、おりた診断は『特発性血小板減少性紫斑病』。止血作用がある血小板を自分の体内で壊してしまう病気です。主治医には、今までこの2つの病気の合併例はみたことがない、と言われました。

入院中の私は、社会から断絶されたような気がして、テレビで放映されるニュースも全て外の世界での他人事のように感じていました。「私がいなくてもこの世界は何事もないようにまわっていくんだ。」SNSで楽しそうにしている友だちの写真も、社会で起きているニュースも全部私には関係ない。そんな気持ちもあり、テレビさえ見ることができませんでした。

つながりとは?

その後、SNS(Twitter)で同じような病気の人たちと繋がるようになります。Twitterで病気のことを調べていたら、同じような病気を抱えた方のアカウントをたくさん発見しました。SNSでは治療や薬の副作用の情報から、精神的な支え、困った時の対処法から色々な情報が飛び交っています。何より自分の気持ちを全て抱え込んできた私が唯一弱音を吐き出せる場所でした。顔は見えないけれど、20代の大学生や社会人のお兄さんお姉さんをはじめ、たくさん手を差し伸べてくれる人がいます。

退院の目途がつかず、不安でふさぎこんでいた時、

夜明け前が1番暗いんだよ

こんな言葉をくれたお兄さんがいました。

当時の私にはスッと腑に落ちて、きっといつか未来がくる、そんな風に思えました。

soarとの出会い

そのようなことがあり、考えたことがあります。それは、同じような悩みをもつ人に何かできないかな…?というもの。もしかすると、私自身も救われたいという思いがあるのかもしれません。

インターネットがこれだけ普及している時代だからこそ、インターネットの可能性を活かせるのではないか…?

インターネットだったら、物理的に外に出ることができなくても、繋がることができる。知ることができる。

同時に、SNSなどの当事者同士の集いはクローズドなものが多いと感じました。閉じたい人がいるのはよく分かります。ただ、すべてを閉じてしまっては必要な人に情報や繋がりが届かない。海のように広がる情報はすべてのものが正しいわけではないけれど、必要な人に必要な情報やつながりが得られるように。

そんな想いを抱いていたところで、soarと出会いました。直感的にも、これだ!と思い、わくわくと感動が溢れました。

今の私

私は今、服薬・通院を続けながら大学に通い、soarでインターンをしています。

今でも、病気がある、自分に自信がないなど苦しくなってしまうことがよくあります。良いこともあまり良くないことも、何をとっても私が私であることに変わりはないと分かってはいるはずですが…。

そんな私がsoarで人の可能性が広がる瞬間にふれると、何ともいえない泣きそうな気持ちになります。時には、涙が溢れてしまうことも。けれど、ひとしきり涙が溢れたあとに、きまって想うことがあるんです。

私もきっと、自分の可能性を活かして生きることができる。

そんな自分の想いも大切にして、私は今、生きています。

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